「僕は元々陰陽が分からなかったので、カラオケに夢中になっているときは、陰のCDを大量に買って聴力を低下させていたのですが、自覚は全くありませんでした。気功治療するようになって陰陽がなんとなく分かるようになってさえ、陰の経絡図とか、陰の脈診の本とか、陰の医学書とか、全く気にせずに買っていました。息子と違って、ちょっと見ただけでは陰陽が分からなかったのが原因です。今考えれば、こだわりを突かれて問題を起こしていたのですが、当時は何の問題も感じていませんでした。」

「確かに、本人が問題を感じなければ、陰のCDや陰の本を買ってしまいますよね。いつから問題を感じるようになったのですか」と町会長。

「50を半ば過ぎたあたりでしょうか。自分の問題としてではなく、患者の問題として気がついたのです。」

「治療費が1回1万円と高額だったのですが、それでも全国から患者が来ていて、毎週来る人もいました。ところが、熱心に通われる方は、必ず、治療したところを壊してくるのです。あるとき、家が陰なのではないかと思って、家の写真を見せてもらったら、強い陰でした。僕のピラミッドを家の中に置くと陽になるので、その頃からピラミッドを販売するようになりました。」

「それで患者さんは良くなったのですか」と町会長。

「最初は良くなるのですが、3カ月もすると元に戻ってしまうのです。それで、家の中のものとか、食べているものとか、着るものとかの写真を見せてもらうと、全て強い陰のものでした。元々、患者は天才系に入る陽好きの人ばかりだったのですが、ピラミッドで体力が上がると、M化して陰好きになってしまうのです。赤ちゃんのおもちゃまで陰のものに買い替えた人もいたくらいです。問題を指摘すると、天才ですから自分の過ちにはすぐ気がつき、陽のものに買い替えて、症状がたちまち良くなります。しかし、しばらくすると陰のものを買って症状を悪化させてしまうのです。」

「なるほど。それで、陰のものが体に問題を起こすことに気がついたのですか」と町会長。

「まあ、そうなんですが、そこまで分かっても、陰のCDや陰の本を平気で持っていました。必要なものだという気持ちのせいですね。」

「いつから陰の本やCDを処分するようになったのですか」と町会長。

「つい最近です。最初に若返った半年くらい前だったと思います。」

「なぜ処分する気になったのですか」と町会長。

2019/11/5